【おもしろい】お客様が言う完璧は信じられない着付けの支度

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49歳、仕事は着付け師をしております。美容室から依頼を受けて繁忙期にはサロンに出向き着付けのお手伝いをさせていただいております。さて、成人式のシーズンが終わりました。個人の経営するヘアサロンでは、成人式支度でヘアセットを担当するのはサロンオーナーの美容師、着付けは私のような外部着付け師です。

大抵の場合、お客様の着物一式は当日までにサロンで預かっている筈なのですが、何の手違いかそのお客様の着物は成人式当日に二十歳のお嬢様本人とお母様と一緒に持ち込まれました。

サロンオーナーの話では、前日までの打合せでお客様の持ち物は完璧ということでしたが、過去の経験上何が起こるかわからないと覚悟していた私は早めに現場に出向きました。お客様(お嬢様)がヘアセットされている間に私は手早く着物を確認しました。

あ、違う。この長襦袢は振袖用じゃない。やっぱり事故は起きました。

まだその場にお母様がいらっしゃったので、慌てて長襦袢の袖の長さが違うことを告げると、お母様のほうも私よりテンパってしまい、「すぐに取りに帰ります」と仰いました。取りに帰れる距離で良かったと、ホッと胸をなで下ろしたのも束の間。良くないことは更に続きます。

「あの、この長襦袢半衿が付いていないんですけど」そう言う私にお母様は更にパニックです。この間、お嬢様のほうはホットカーラーを付けた状態で不安そうにお母様を眺め、少し苛ついたようにも見えました。

御自宅がサロンと近かったことが、せめてもの救いです。刺繍入りの半衿は家にあるらしく、この日2度目の往復をして持ってきてもらいました。「もう、本当にすみません。私、衿付けます」と針と糸で長襦袢に衿を付けはじめたお母様。

「裁縫は苦手でね」
「あれっ?あっ。」

縫い針が折れました。固くて、と仰いますがね、お母さん、そこ地衿ですよ。そりゃ針も折れるわな、と思っても言えないのが此方の立場。

「落ち着いてくださいね。まだ時間は大丈夫ですから」

気を取り直して、お母様はまた新しい針で衿を縫い付けはじめました。

「あっ、また。」

この日、2度目の針折れ。同じく地衿を縫ってしまっています。もう見ていられません。笑いをこらえるのも限界です。含み笑いしながら「慣れない人は、よく地衿まで縫っちゃうんですよ」なんて、有りもしないような出任せを言うしかありませんでした。

何をどう確認して、準備が完璧などとどの口が言ったのでしょうね。ホントにお客様の言う『完璧』は信じられないと思った次第です。その後どうなったかって言うと、そこはプロですからね、ちゃんと御希望の仕上げ時間には間に合わせましたよ。数々のお客様の過失が有ったとしても、御希望の仕上げ時間に間に合わなければサロンの評価にも関わりますからね。
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